利用者さんと地域の“つながり”を結ぶ。それが支援の第一歩に。画像
卒業生インタビュー
樋口 湧 さん
山梨県内特別養護老人ホーム 社会福祉士

2014年度福祉心理学科卒業生
山梨県立白根高等学校卒業生
利用者さんと地域の“つながり”を結ぶ。それが支援の第一歩に。

 健康科学大学の福祉心理学科を卒業された樋口さん。社会福祉士として特別養護老人ホームに入職し、利用者さんやご家族の生活相談に向き合ってきた。入職して3年目に、現在のデイサービスに移動。「生活相談だけでなく日常の身体のケアにも積極的に関わりたくて、今の職場で働くことを決めました。現在は、介護福祉士やケアマネージャーの資格の勉強をしながら、生活相談員と介護員を兼務しています」。
 デイサービスは、利用者さんがそれぞれの状況や希望に応じて利用する〝通所〞施設だ。意思をしっかりと持つ要介護度の軽い方が多く、現場での利用者さん同士の人間関係に難しさを感じることも多いと樋口さんは語る。「『行きたくない』という気持ちが強く、施設に来られても塞ぎ込んでしまう方も少なくないんです。とくに高齢の方は、不満を口にするよりも、もの言わず溜め込んでしまうことが多い。また、他の利用者さんやスタッフとスムーズに関係を築けない方もいらっしゃいます。だから一人ひとりの気持ちに寄り添い、耳を傾けることを何より大切にしています」。そういった日々の働きかけが、樋口さんと利用者さんとの盤石な信頼関係の元になっている。
 樋口さんが日々の業務で意識しているという「寄り添い」の姿勢は、実は健康科学大学で身につけたものだという。「大学時代、真面目に勉強したとはあまり言えませんが(笑)、私の周りにはいつも仲間がいて、いつでも何でも話せていました。そんな日常を通して自分とは違う見解に触れることで、考え方の〝幅〞がぐっと広がったのだと思います。とくに介護の仕事では、自分の考えだけではいい支援はできません。支援される人がどう感じるか、どう考えているのか。それを常に想像すること、支援される人の考えを受け入れる心を持つこと。それがもっとも大切なことだと思います」。
 穏やかな笑顔で語る樋口さんには、将来叶えたい夢がある。それは、利用者さんと地域との〝つながり〞づくりへの貢献だ。「私が働くデイサービスの近隣では、『体が動かなくなった人が最後に行くところ』と思っている方も多いんす。通うことに抵抗感のある方は自宅から出る機会が減り、どんどん地域とのつながりが希薄になってしまうんです。でも実際にデイサービスに来られて、ずっと会っていなかった近所の友達と再会された方もいます。デイサービスで人と人とのつながりが生まれること、友達ができることを広く地域の皆さんに伝えていくことが私の使命だと思っています。利用者さんの笑顔を生む〝つながり〞づくりを支援していきたいですね。利用者さんがニコニコと嬉しそうにデイサービスで過ごされる様子は、私にとっても元気の素ですから」。

 

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