女性ならではの視点で心もリハビリできる理学療法士をめざして画像
卒業生インタビュー
山本 唯奈 さん
山梨県内総合病院勤務 理学療法士

2013年度 理学療法学科卒業生
東海大学付属甲府高等学校出身
女性ならではの視点で心もリハビリできる理学療法士をめざして

 地域密着型で特にリハビリテーションと在宅支援に力を入れる病院に勤務する山本さん。ここには、PT(理学療法士)・OT(作業療法士)・ST(言語聴覚士)合わせて50名弱ものリハビリテーションスタッフがおり、患者さんと密に関われる環境にある。山本さんは現在回復期の患者さんを担当し、退院後に自宅で安全に暮らせるよう身体面・生活面での支援を行っている。「患者さん宅へ伺って手すりや椅子を設置するアドバイスをしたり、あるときは退院後の買い物が可能かを確かめるため、一緒に近所の八百屋さんに行ったことも。理学療法士がここまでするのか…と初めは驚きました」。一人ひとりとじっくり向き合った結果、退院した患者さんが外来に来て“元気にやっているよ”と声をかけてくれたときは嬉しい、と顔を綻ばせる。
1年目はまず患者さんに顔を覚えてもらおうと、朝は毎日病棟を回って挨拶を続けたという。先輩に「病院内で患者さんから声をかけられることが多いね。朝の挨拶のお陰?」と言われ、自分から動くことの大切さを実感した。大学時代は自ら発信することが苦手で患者さんとも最低限の話しかできなかったが、実習指導者から「何も知らなくて当たり前。一緒に勉強するつもりでやろう」と言われ、徐々に気持ちを切り替えることができたという。職場には今も同窓の先輩が多く、同じ大学で学んだ先輩
とのつながりは大きいと話す。
仕事の上で心に残った人との関わりについて聞くと、骨折で入院していた高齢の女性の話をしてくれた。度重なる入院で『もう死んでしまいたい』と呟く女性に、一度はどう手を差し伸べてよいか分からず泣いてしまった山本さん。先輩の担当する患者さんだったが、積極的に売店や近くの川辺へ連れ出したり、花を見に行ってたわいもない話をしたりするうち少しずつ、食欲も回復し、自分で歩いてくれるようになっていったという。
「PTにはそれぞれ得意分野があるんです。リハビリは力仕事でもあるから、身体を動かすことに関しては、どうしても男性にかなわない部分もあって…だから私は女性ならではの視点を生かして、気持ちの面でもリハビリできるPTになりたいです。負けず嫌いなんで」。まっすぐ前を見据える瞳には、人の心に寄り添い、支える理想のPT像がはっきりと映っている。

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